今年の初場所相撲は驚きと興奮の中で楽しませて戴きました。ついにモンゴル出身の豊勝龍が見事に優勝を果たして74代の横綱に昇進しました。そしてモンゴル人力士の活躍に驚きが有ります。横綱では朝青龍,白鵬,鶴竜,日馬富士,照ノ富士などを輩出して来ました。さらに他の力士も粘り腰のある力士が多く、今後の楽しみな力士も沢山おります。
これまで司馬遼太郎氏の書を沢山読んで来ました。彼の住んで居た東大阪の自宅や記念館も訪ねたことがあります。彼の説によれば、放牧の民モンゴル人には特有の【筋肉発達】があるそうです。彼はモンゴルが大好きでした。彼の書には韃靼(だったん)、タタール、契丹(きたい)、女真人、成吉思汗などの用語が多く出て来ます。これらは昔のモンゴル国の事です。モンゴルの人々は、地球に迷惑を掛けずにズート暮らして来たのです。そして我々日本人の先祖も中央アジア・ブリヤート人、韃靼のDNAを持っているそうです。日本人がモンゴル系である証には赤ちゃんのお尻に青い斑点があります。【蒙古斑点】です。又、侍が頭を剃る【辮髪(べんぱつ)】などもモンゴル辺りから来た様です。彼らは羊(食料)を飼いながらスッテプ(草原)を求めて暮らして来ました。ステップの土層は薄く、土を掘る(耕す)事を禁じて来たのです。従い、農業国の様に定住する事はなく、スッテプからステップへと移動して何年も生き続けて来ました。
西はポーランドやハンガリー,クリミヤ半島,ロシヤ・ボルガ川,アムール川の沿岸を国土として発展して来ました。昔、その辺りに住んで居た西洋スラブ系・ロシア人はモンゴル人に狙われた時代がありました。これを【タタールの頸木】として恐れて来たのです。昔、神田の街で【韃靼そば】を食べた事が有ります。苦みの少し有る蕎麦で、旨いそばとは言えなかった記憶が有ります。唯、寒さに強くルチンの多い栄養価の高い蕎麦の様です。蕎麦もモンゴル辺りから日本に根づいた食べ物でしょう。またタル・タルステーキやタル・タル・ソースなどもモンゴル文化を西洋人が付けた名の様です。今、北京北部辺りは食料政策で農地を増やす為に【自然循環環境】を阻害して砂漠化が進んでいるそうです。土を掘れば保水力がなくなり、雨は蒸発➡雲➡雨の循環が出来ずに砂漠化が進んでいるそうです。日本の林業政策も厳しい状態にありますが、モンゴル国を見習い良い【自然循環環境】を創る智慧を学び、環境を守り続けて欲しいと思うのです。
モンゴル国に学ぶ