梅雨時期、散歩をしていると栗の木の花が覆いカブサリ気になります。子供の頃、育った家には栗林が有り、この時期にキツイ独特の花の匂いが嫌いでした。他県へ就職してからは栗の木を殆ど見る事もなかったのですが、土浦に住めばどの農家にも栗の木が植えてあります。茨城県は栗の生産量が全国一番だという事がうなずけます。栗で有名な長野の小布施などへも茨城の栗が送られていると聞いております。
最近“ふと”思った事は栗の花のあと、栗の【赤ちゃん】はどの様に付くかを見た事がなかったのです。花が終る頃、花を持ち上げて視ると根元に小さな【栗のイガ】の赤ちゃんが付いているではありませんか!ある意味感動しました。 この歳になって初めて知ったのです。何となく見て来た栗林の風景も観察の足りなさに情けなさを感じました。
イタリアへ出張した時、ミラノのプチホテルに泊まった事が有りました、朝食のテーブルに栗の砂糖付けが皿に盛られていました。これが【マロングラッセ】だと初めて食しました。名前は知っていても食べた事が無かったので、それは美味で感動しました。名産地・茨城でもマロングラッセを見た事がなかったのです。マロングラッセはフランスが発祥地だと思っていた処、【イタリア】だとその時教えてもらったのです。その辺、本当かどうかは定かでありません。
新婚の頃、母親が栗の実を埼玉に送ってくれた事が有ります。小包みを開けると、中から【栗虫】が沢山這いだして来て驚いた事が有ります。栗はチョット置くと直ぐに虫が付くのです。これも不思議なことです。売っている栗の実は【薬剤】を使い、虫食いを防ぐらしいので余り良い事ではないと思います。
従い、近所から栗を戴だくと早く処理をしなければなりません。沢山貰った時など栗の硬い皮を剥くのはこれまた大変です。ただ、この栗を甘く煮るとねっとりとした感触と格別な味がして高級料理という思いがしてならないのです。
栗の花