ここ3~4年前から春先になると雀の親子連れが我が家へやって来る様になりました。良く見ると子供の羽色は全体に薄く、胸のよだれ掛けが殆ど無いので直ぐ解ります。窓越しから見える所に【粟球】を撒いて置くと雀達は日柄家族で来ては食事をしています。それを毎日の様に眺め楽しんでいるのです。スズメは非常にカヨワイ野鳥です。必ず近くの木の枝や垣根に一旦留まり、周りの様子を見てから餌に近いずいて来ます。慎重で臆病な事が良く解ります。
その点、他の野鳥や鳩などは人慣れして図々しい位大胆に近寄ってくるのです。これがどうも気に入りません! 餌は初めの頃、粒の大きな物を与えていましたが,殆ど他の鳥に食べられて肝心の雀は殆ど食べられない事に気が付き、粒の小さい【粟玉】にしたのです。広い面積に撒いて置けば平等に食べられるからです。雀達は他の鳥同士の時は仲良く輪になって一緒に食べている姿が見られます。これまで沢山の世ずれした人間を見て来ました!その人達はどこか図々しくて自己中心的な人が多いのです。この様な人と話をしていると、途中で会話を辞めたくなります。鳥も人間と同じ様に図々しい鳥は好きになれません!
良寛さんは小鳥が大好きだった様です。良寛さんの好きな詩に、『柴垣に 小鳥集まる 雪の朝』が有ります。晩年、良寛さんは新潟の国上山・五合庵に住み尋ねた事が有ります。雀を見ていると、何故か寂びた【五合庵の風景】が思い出されます。この様な感情(優しさやか弱さ)は老境のまなざしの【心】なのかもしれません。自分も老人の感情、情念が何となく解る年齢になったのだと思っています!
処で日本雀は絶滅危惧種の一歩手前に来ているそうです。巣を作る場所がない、天敵が増えている、餌が得にくくなって居るなどが原因の様です。何とか絶滅をしない様に保護していかなければなりません。
中国へは何度か旅をしました。中国では毛沢東時代、田んぼの稲を雀が食べてしまうと大量に殺してしまいました。処がその後、バッタが急増して大騒ぎになりました。今は保護策を取ったと云われます。確か【マーチェ】と言っていました。朝方、公園を散歩すると鳥かごを持った老人達に出会います。良く見ると雀も入っているのです。日本では野鳥を飼う事は禁止されているのですが中国では問題ない様です。眺めて居ると、いろいろと説明をしてくれます。小鳥が可愛い事だけは表情で分かります。雀に纏わる話では【麻雀】が有ります。牌をかき混ぜる音を雀の鳴き声に例え、英語名でMah Jongと付けたそうです。【雀】を中国語辞書で引くと【麻雀】と出て来ます。そういう事をほんの最近知りました。
今年も、雀の子供達は大きくなり巣立って行った様です。夏を過ぎた頃、時々一匹か、二匹の雀が庭に降りてくる事が有ります。子供の頃、この庭で食事をした事を覚えているだと勝手に想像して雀を眺めているのです。


